カンマの打てるテンキー 2020年版

カンマ「,」キーがあるテンキーボードを見つけました。ナカバヤシのDigioブランドの製品です。私が選んだのは、「静音キーボード 無線タイプ ブラック（TNK-SR227BK）」ですが、色は他にホワイトと有線タイプとコードレスの2タイプが選べます。キー方式はメンブレンです。

有線か無線かを選べる場合、個人的にはたびたびの電池交換を避けて有線タイプにします。今回はマウスと違って電池の消耗は緩やかだろうし見た目のスッキリさを重視してコードレスにしました。

上の2段の小さいキーにカンマ「,」キーがあります。他に「（」「）」キーがありExcelの入力に便利と謳っています。数式の入力でShiftの同時押しをしなくても「（」「）」が入力できますよということだと思います。ただ、数式の入力には頭に「＝」を入れますが、その「＝」キーは用意されていません。「＝」キーが無いのは不思議です。

私の入力機器の利用環境

使ってみての感想を記す前に私の入力機器の環境を説明しておきます。テンキーレスキーボードを中心に右側にトラックボール（マウス）、左側にテンキーというレイアウトです。カーソル移動やWeb・OSの戻る進むは右手のトラックボール、数値入力を左手のテンキーと役割分担し、右手がキーボードやテンキーやマウスへと忙しなく行ったり来たりしなくてもよい環境を目指しています。

CADで図面を書くには座標入力（x,y）が必須で、左手のテンキーで「,」の入力ができるのが理想です。またAutocadでは相対座標の入力で「@」が必要な時があるので、「@」も左手で入力できれば完璧です。これらができると左手だけで座標入力が完結しますが、できなければその都度右手がマウスからキーボードへと行ったり来たりすることになります。

サンワサプライのNT-12UH2SVと比較しながらのレビュー

今まで使っていたサンワサプライのNT-12UH2SVと比較して実際に使った感想を残しておきたいと思います。

厚みのあるメカニカルキーボードの横に置くと段差がでます。NT-12UH2SVでは裏面にスチレンボードで作ったかさ上げを張り付けて対処しました。今回コードレスで裏面にある電池カバーを塞がないようにするため気軽にスチレンボードを張ることができません。そこで電池カバーの幅一杯にスチレンボードを貼り付けました。3点支持ですがグラグラしない程度の幅は確保できています。スチレンボードが滑るので、厚手のウレタンクッションを滑り止めに利用しています。

メカニカルキーボードよりキートップの高さがかなり低いですが本体の高さと角度はほぼ揃います。

キータッチ

そして肝心なのがスイッチの感触、キータッチです。パンタグラフのNT-12UH2SVは固くストレスがありましたが、メンブレン式でかなり軽く好みの押し心地です。意識して強く押し下げないといけなかったのが、指をストンと置く感じで反応してくれるのでストレスがありません。速いタイピングもきちんと反応しますし心地よい。静音キーボードを謳うだけあってパンタグラフやメカニカルのようなカチャカチャという音はなく非常に静かです。ほぼ無音。

ただキータッチに限るとメカニカルスイッチのCherry MX赤軸が個人的にお気に入りです。

cadでもofficeソフトでもそうなのですが、コマンドのキャンセルや入力の取り消しに左上隅にあるはずのEscキーを自然と押す癖がついています。このテンキーをキーボードの左側に置くと左上の隅にNum Lockキーが来ます。EscのつもりでNum Lockキーを押すとコマンドがキャンセルされないだけでなく、Num Lockがオフになりもう一度押さないと数値入力ができません。以前のNT-12UH2SVだと左上隅はプログラマブルキーになっておりそのキーをEscに設定していたため問題ありませんでした。

Num Lockの状態を示すLEDは赤色です。オンなら点灯、オフなら消灯のようにLEDのオン・オフで状態を表示するのではなく、この機種はNum Lockキーを押してオンになると1回点滅、オフになると2回の点滅で表します。常時消えておりまぶしくなくて良いのですが一目でオンオフは見分けられません。Num Lockキーを押して反応を見ることになります。私みたいに特殊な使い方をしてちょこちょこEscキーと間違えて押してしまうとこの方式はストレスになります。すぐ下にはTabキーがあり押し間違うかもしれません。Num Lockキーは独立した位置においてもらいたかったスイッチです。

あと、以前のNT-12UH2SVではAutocad対策でプログラマブルキーに「@」を設定していましたが、この機種にプログラマブルキーはないので「@」の入力はできません。右手のトラックボールからキーボードへ手を移し替えて「@」を入力することになりました。座標の入力が左手だけで完結せず、かなり不便です。

総評

見た目はすっきりとしており悪くないです。値段相応に質感はキープしています。キータッチは柔らかく気持ちいいです。無音といってよいほど静音になってます。カンマ「,」があるのが最大の特徴。

ただ、「（」「）」キーがあってExcelの入力に便利と謳いながら「＝」キーがないので数式の入力で万全ではありません。

「@」の入力ができない、左上隅にEscキーがない点は個人的にマイナスですが、NT-12UH2SVと比べ見た目もよくキータッチはかなり心地よいです。トータルでNT-12UH2SVよりはマシと思えますが、まだ個人的な要求を満たしてくれるテンキーではありません。テンキー探しの旅は続く・・・

今まで使っていたサンワサプライのNT-12UH2SVの記事

左手テンキーでカンマを打つ（2020年 解決編）